熊本市近見7丁目12-39
096-351-4986
 
HOME  MAIL  








  抜けた歯を放置するとこうなる!

歯の値段

熊本県歯科医師会メールニュースより
「永久歯28本の資産価値に対する意識調査で歯科医療従事者と患者の間に大きな認識のズレがあることが分かった。岐阜医療技術短期大学の中村浩二助教授が実施、まとめたもので、4月21日の日本口腔科学会で発表した。患者が感じる永久歯28本の価値は973万円だったのに対し、歯科医師は2913万円で、患者の約3倍。歯科衛生士は1709万円でおよそ1.7倍、歯科助手は1256万円で1.3倍となった。歯1本あたりに換算すると患者約35万円に対し、それぞれ約104万円、約61万円、約45万円。」(出典 日本歯科新聞 )

皆さんは、自分の歯が不幸にして無くなった場合、もし健康な歯が買えるとしたらいくら出されるでしょうか。多分、ご自分の歯がまだそろっていて、特に不自由を感じない方は安めに、歯周病や入れ歯で苦労されている方は高めに設定されるのではないかと想像いたします。患者様の約35万円というのは、現在行なわれているインプラント治療の1本あたりの値段とほぼ同じという偶然の一致でした。(当医院はもっと安く行なっていますが・・・)

歯を1本失うと、咀嚼効率は70%くらいまで落ち込みます。ただ、人間には適応力がありますので、そこまで落ちているという実感をもつ人はほとんどありません。何日かすると違和感も消え、ついついそのままでもいいかとなってしまいがちです。

歯を抜いたまま放置するとどうなるのでしょうか?

歯は隣同士押し合いへし合いしながら咬む力を分散し、適正な場所に留まっています。1本歯が抜けてしまうと、その連携が途切れてしまい、結果、歯は抜けたところに向かって倒れていきます。そうすると、歯のすき間がゆるくなり、そこに物がつまったり溜まったりすることにより新たな虫歯や歯周病を誘発します。

また、歯が斜めに倒れてくると咬む力が歯に対して垂直ではなく斜めにかかるようになり、これは歯に多大なダメージを与え、歯を支えている骨を痛めてしまいます。

抜いた歯と噛んでいた反対側の歯は、咬む相手を失ったため、どこかに当たるまでどんどん伸びてきます。結果、そちらも歯のすき間がゆるくなったり、かみ合わせが変なあたり方をするようになり、抜いた側と同じ様な疾患を誘発します。

かみ合わせがずれると頭痛、首のこり、肩こり、腰痛、をはじめ、このブログの最初に書いたような様々な全身疾患につながっていきます。小さな穴からダムが崩壊するといった例えをよくされますが、まさに歯を1本失う事からお口の中の崩壊が始まります。幸いにして、人間は失った歯を補う手段を持っています。ぜひ、放置する事だけは避けてください。補う方法は何通りかあり、それぞれメリット、デメリットがありますので、かかりつけの歯科医院にご相談ください。

歯を失う原因はほとんどが虫歯か歯周病(歯槽膿漏)です

事故などで不幸にして歯を失う場合を除けば、歯を失う原因はほとんどが虫歯か歯周病(歯槽膿漏)です。これらは細菌由来の病気ですので、適切にコントロールすれば、必ず防ぐ事ができる病気です。決して老化ではありません。

ある研究によると、人間の潜在的な寿命は120歳くらいだそうで、歯の寿命はそれをはるかに越えているそうです。つまり、病気を適切に抑えれば、一生自分の歯で暮らすのは当たり前の事なのです。8020運動(ハチマルニイマルウンドウ)を歯科医師会がずっと提唱しております。80歳まで20本の自分の歯を残そうというものです。ただ、現状は80歳で残っている歯の数は5本前後だそうです。

20世紀は病気になってから歯医者に行く時代でしたが、21世紀は病気になる前に、予防で行く時代です。日本は残念ながらその認識がまだまだ希薄です。流行の言葉ではありませんが、自分の健康管理は自己責任で行なう時代です。その意識を早く持った方々は、多分、8020運動なんてレベルが低いと言うようになるでしょう。